Famy

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Famyの活動

ACTIVITIES

2025.01.17

埼玉県動物指導センター訪問記

Famyの活動を行っていくにあたり、必ず見ておかなければならないところがあった
それは犬猫が実際に「殺処分」されている現場である
行政における実態をこの目で見ておく必要があった

埼玉動物指導センター
動物指導センターについて(外部へ移動します)
埼玉県は北西部(さいたま市、川越市、越谷市及び川口市を除く)を担当する本所と南東部を担当する南支所に分かれている

そもそもみなさんは知っているだろうか?
埼玉県(さいたま市、川越市、越谷市及び川口市を除く)では、犬猫に係る行政機関での役割は次のように分担されている。

動物指導センターは、

  • 猫等に関すること
  • 収容動物の処分、譲渡に関することなど

保健所は、

  • 犬に関すること(殺処分)
  • 特定動物に関すること、動物取扱業に関すること

※犬猫に係る行政機関の役割分担は都道府県によって異なる

埼玉動物指導センターはとても素晴らしい活動をしている
ただ単に「殺処分を減らす」だけでなくその蛇口となる元を正そうと活動している
(※ ここでの”蛇口”と表現している内容は、行政機関等に収容される犬猫の余剰犬猫問題の発生源として飼い主、ペット産業、野外繁殖が多くなった結果、受け入れ先が間に合っていない社会課題を蛇口に例えて表現している。人と動物の共生センターが提唱しており一般的に蛇口モデルと言われる)

埼玉動物指導センターの取り組み

【収容する動物を減らすための取り組み】

  • 引取り依頼者に対する指導の強化
  • 不妊、去勢手術の促進
  • 動物愛護としての正しい飼い方PR

【迷子の動物を家に戻すための取り組み】

  • HPによる収容動物の情報提供
  • マイクロチップの装着確認
  • マイクロチップの装着推進PR

【新しい家族のもとに届ける取り組み】

こちらのセンターの活動の中で、とても重要で本質的だと感じる活動があった
それは子供たち向けの「どうぶつ愛護教室」や家族そろって楽しめる県民の日施設公開事業の「どうぶつふれあいランド」である

保護犬・保護猫が未だなかなか減らないのは、

  • 飼い主の高齢化により犬や猫が飼えなくなってしまう現状(病気・死亡含む)
  • 法改正によるブリーダー放棄の増加
  • 離婚・転勤などにより飼えない環境になる
  • コロナによって在宅勤務者が犬猫を飼ったがコロナが収束してしまったので飼えなくなった

が多いと、、、

犬猫に関する「人」のリテラシーの低さに依存している

やはり蛇口となる「人」(ブリーダー含)の認識の問題で、子供のころからきちんと犬と猫に関する教育をしていれば
そのような大人にはならないのではないかと思う

「大人は考えが変わらない人が多い」
「子供への教育が中長期的に必要」
これはこの動物愛護に限らず何事にも本質である

埼玉動物指導センターでの活動によってきちんと成果も上がってきており年々殺処分は減っているが、それでも2023年で犬の殺処分19頭、猫の殺処分64頭、内子猫が4頭。

説明いただいた行政の方は言う「殺処分をゼロにしたいが動物福祉の観点から殺処分せざるを得ない現状もある」と、、、

実際に殺処分をするための施設も遠目ながら見学させていただいたが、なんとも言葉に言い表せない胸のつまる感じが今思い出してもする
こちらで働いている方々も決してそんなことを望んでいない

わたしはこの説明をしてくださった行政の方の言葉がとても印象的でいまだに心に残っている

細くでいいので長く活動してくれる団体さんたちがとても重要で、太く短くではない
一次的な感情や手伝いではなくやはり「継続」することがとても重要だと感じられた。
わたし自身にとってもFamyの活動にとっても、とても重たい言葉を頂いた気がした

殺処分をゼロをと言うのは簡単だ・・・
しかし動物病院でも安楽死は認められており実際に行われている・・・
病気や疫病で苦しんでいる犬猫をそれでも生かすことが正しいのか・・・
結局は家族(飼い主)の判断にゆだねることになるだろう・・・


以下は埼玉県動物指導センター様からのコメントです。

埼玉県動物指導センターから伝えることは、人も動物も共に幸せになってほしいということだけです。
「人と動物が共生できる豊かな社会を目指して」ほしいだけです。それを実現するには、みんなが考えて努力していかないといけないのかなと思います。


すべての想いが集約されているコメントを頂いた

筆:まるのちち